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新しい資本主義実現会議で緊急提言(案) 賃上げ促進税制の強化やフリーランス保護のための新法の制定などを盛り込む

令和3年11月8日に首相官邸において開催された「第2回 新しい資本主義実現会議」の資料が公表されました。

今回の会議では、緊急提言(案)について議論が行われました。
これは、グローバルに、持続可能性や人を重視し新たな投資や成長につなげる「新しい資本主義」の構築を目指す動きが進んでいる中で、我が国がこの動きを先導していくために、岸田内閣が最優先で取り組むべき項目を含めて、緊急提言として取りまとめるものです。

成長戦略と分配戦略が2本の柱となっています。

分配戦略には、「民間部門における分配強化に向けた支援」が含まれており、民間企業においては気になるところです。
この件について、議長である岸田総理は、次のようにコメントしています。
・まず、春闘に向けた賃上げのあり方について、月内にこの会議を開催し、方向性を議論いたします。労働分配率の向上に向けて、従業員お一人お一人の給与を引き上げた企業に対し、賃上げ促進税制の控除率を大胆に引き上げ、支援を強化いたします。賃上げに向けて、人への投資を抜本的に強化するための3年間の施策パッケージを設け、予算を大胆に投入いたします。
・職業訓練や能力開発、正社員化や処遇改善への支援を拡充いたします。フリーランスの方々が安心して働ける環境を整備するため、事業者がフリーランスと契約する際の契約の明確化など、フリーランス保護のための新法を制定いたします。
・そして、中小企業の事業再構築、採算性向上への助成を拡充いたします。採算性回復が望める事業者の債務整理のため、全ての貸し手の同意がなければ債務軽減ができない制度を見直し、私的整理円滑化のための法制度を作ってまいります。

どのように具体化されるのか、動向が気になるところです。

なお、今後、全世代型社会保障構築会議、デジタル田園都市国家構想実現会議、デジタル臨時行政調査会の3つを立ち上げ、岸田政権の主要政策の具体化を進めることとしています。
新しい資本主義実現会議では、これら3つの会議での検討結果を統合した上で、来春にグランドデザインとその具体化の方策を取りまとめ、世界に向けて発信することを目指しているようです。

詳しくは、こちらをご覧ください。
<第2回 新しい資本主義実現会議を開催しました>
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai2/gijisidai.html

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