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「後期高齢者の窓口負担を原則2割とすべき」 被用者保険関係5団体が意見を取りまとめ

被用者保険関係5団体(健康保険組合連合会、全国健康保険協会、日本経済団体連合会、日本商工会議所、日本労働組合総連合会)は、令和2年11月4日、「政府におかれては、国民皆保険を堅持するためにも、給付と負担の見直しを含む医療保険制度改革を遅くとも令和4年度までに確実に実行するよう強く要望する」という意見をとりまとめ、厚生労働大臣に提出しました。

この意見のとりまとめは、令和4年度には団塊の世代が後期高齢者に入り始め、医療給付費の急増が見込まれる一方、支え手である現役世代の人口は急減が見込まれ、医療保険制度が危機的状況にあることなどに危惧して行われたものです。

具体的には、後期高齢者の窓口負担、拠出金負担の軽減、医療費の適正化等、保険者機能の強化について、意見がまとめられています。

注目は、後期高齢者の窓口負担。その内容は次のとおりです。
●現在、現役世代は所得に関係なく窓口負担は3割であり、70~74 歳の高齢者の窓口負担も2割(一部3割)であることや高額療養費制度により負担の限度額は抑えられていることを踏まえ、75 歳以上の後期高齢者の窓口負担についても、低所得者に配慮しつつ早急に原則2割とする方向で見直すべきである。その際、支え手である現役世代の過重な負担増の緩和につながる設定とする必要がある。

政府の全世代型社会保障検討会議では、昨年の中間報告で、一定所得以上の後期高齢者については1割から2割に引き上げる方針を明示しており、政府・与党は、本年の年末の最終報告に向け、2割に引き上げる所得水準を詰めているところです。

この意見も考慮し、早期(令和4年度まで)の実行となるか? 動向に注目です。

詳しくは、こちらをご覧ください(日本商工会議所のHPより)。
<医療保険制度の改革に向けた被用者保険関係5団体の意見>
https://www.jcci.or.jp/2020.11.04.5dantai.pdf

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